
インストール手順 (Linux RHEL7系)
RedHat Enterprise Linux 7 系でのインストール手順をご説明します。
概要
Boltz パッケージについて
Boltz パッケージは、送信エンジン BoltzEngine と、 BoltzEngine を利用したリファレンス実装 BoltzMessenger の2つが含まれます。
BoltzEngine 単体ではメッセージ配信しか行いませんので、メッセージの内容やデバイスの管理はアプリごとに作成する必要があります。
BoltzMessenger は BoltzEngine を使ったサービスのリファレンス実装です。BoltzMessenger には、管理画面、iOS アプリ、Android アプリ、API が含まれます。
BoltzMessenger のソースコードはお渡ししますので、そのままでも使っていただけますし、カスタマイズしていただいても構いません。(カスタマイズされた部分はサポート対象外となります)
このドキュメントについて
この文書では、Linux 版の BoltzMessenger を動作させるまでの手順を解説します。
インストールする RPM パッケージは6つあります。
パッケージ | 通称 | 役割 |
---|---|---|
boltz-engine-(バージョン).el7.x86_64.rpm | BoltzEngine | BoltzEngine 本体です。 |
boltz-messenger-gateway-(バージョン).el7.x86_64.rpm | BoltzMessenger Gateway | BoltzMessenger のAPIサービスです。 |
boltz-messenger-admin-(バージョン).el7.noarch.rpm | BoltzMessenger Admin | BoltzMessenger の管理サイトです。 |
boltz-messenger-web-(バージョン).el7.noarch.rpm | BoltzMessenger Web | BoltzMessenger のフロントエンドAPI・ウェブアプリケーションです。 |
boltz-messenger-selinux-(バージョン).el7.noarch.rpm | BoltzMessenger Gateway SELinuxポリシー | SELinux環境下で BoltzMessenger を使用する場合にインストールします。 |
boltz-tools-(バージョン).el7.x86_64.rpm | BoltzEngine Tools | CSV や HTTP API などよくある使い方をサポートしたコマンド集です。 |
上記のパッケージは、すべて1台のサーバに同居することも可能ですし、すべて別のサーバにインストールすることもできます。
このドキュメントでは、 BoltzMessenger を1台のサーバにインストールを行い、分散させる場合の設定項目を補足として記載します。
BoltzEngine Tools については『BoltzEngine Toolsマニュアル』を参照ください。
ドキュメントの表記
本ドキュメントでは、お客様に実施していただくコマンドをプロンプト付きで表記します。
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また、各自の環境により読み替えが必要な場所は (xxx) と表記します。
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システム条件
BoltzMessenger をインストールするには、以下の条件を満たしている必要があります。
- RedHat Enterprise Linux 7系 Linux(CentOS 7等) または RedHat Enteprise Linux 6系(CentOS 6等)
- 100Mbps 以上のネットワーク(インターネットに対して高速な接続ができるネットワークを推奨します)
- ライセンスサーバー(customers.boltzengine.fenrir-inc.com:443)と通信が可能なこと
- (iOSへHTTP/2でプッシュを送信する場合) api.push.apple.com の 443 ポートに対して通信可能であること
- (Androidへプッシュを送信する場合) fcm.googleapis.com の 443 ポートに対して通信可能であること
- (FireOSへプッシュを送信する場合) api.amazon.com の 443 ポートに対して通信可能であること
- アプリからアクセスするためのポートを解放可能であること(デフォルトでは TCP/13070)
- 管理画面へアクセスするためのポートを解放可能であること(TCP/80 または TCP/443)
推奨バージョン
BoltzMessenger が依存するミドルウェアは下記のバージョンを推奨しますが、BoltzMessenger Web を除いて、ディストリビューション付属のバージョンでも動作します。
- Apache 2.4
- PHP 5.6
- MySQL 5.6
必須パッケージ
各パッケージをインストールするために必要な依存関係は以下の通りです。
BoltzEngine に必要なパッケージ
- なし
BoltzMessenger Gateway に必要なパッケージ
- rsyslog
BoltzMessenger Admin に必要なパッケージ
- httpd
- php
- php-mysql
- php-mbstring
- php-mcrypt
BoltzMessenger Web に必要なパッケージ
標準リポジトリ外から PHP 5.6 を入手する必要があります。Software Collections(SCL) から入手する方法を以下で紹介しております。
- httpd
- php
- php-mysql
- php-mbstring
- php-mcrypt
- php-intl
BoltzMessenger policy module に必要なパッケージ
- policycoreutils
- libselinux-utils
依存するサービス
BoltzMessenger をご利用になる場合、サーバ内または外部にMySQLサービスをご用意ください。
MySQLサービス(MariaDB)をインストールされる場合は以下のコマンドで行えます。
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ファイル構造
BoltzEngine と BoltzMessenger が利用するディレクトリは以下の通りです。
パス | 用途 |
---|---|
/usr/sbin/ | バイナリを格納する |
/usr/share/boltz-messenger-admin/ | 管理画面用プログラムを格納する |
/usr/share/boltz-messenger-web/ | フロントエンドAPI・ウェブアプリケーション用プログラムを格納する |
/usr/lib/systemd/system/ | systemd サービスファイルを格納する |
/usr/lib/firewalld/services/ | firewalld コンフィグを格納する |
/etc/boltz-messenger/ | ユーザが変更するべき設定ファイルを格納する |
/etc/sysconfig/boltz/ | systemd 用 Environment ファイルを格納する |
インストール
BoltzEngine のインストール
BoltzEngine のインストールを行います。
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プロダクトキーの設定
BoltzEngine をご利用いただく場合、プロダクトキーファイルを設定する必要があります。このファイルはご契約者様専用サイトでダウンロード可能です。
このファイルを任意の場所に設置していただき (例えば、/etc/sysconfig/boltz/license
等)、/etc/sysconfig/boltz/master
ファイルのlicense=
行に記載します。
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プロダクトキーファイルを元にライセンスサーバーとマスターノードが通信を行います。 ファイルが存在しない場合動作しませんので、ご注意ください。
- 参考:ライセンスサーバー
BoltzEngine の起動
インストールを行うと、systemd 管理下のサービスが2つ実行可能になります。
サービス | 役割 |
---|---|
boltz-auth-server.service | boltz-slaveで使用する認証情報を管理するサービス |
boltz-slave.service | 実際に Apple(APNs) や Google(FCM) などに対して通知を送信するサービス |
boltz-master.service | 配信メッセージを分散して、boltz-slave.service を呼び出すサービス |
この2つのサービスは別のサーバで実行しても問題ありませんが、ここでは1台で両方実行します。
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boltz-auth-server の設定変更
boltz-auth-server の設定を変更するには、/etc/sysconfig/boltz/auth-server ファイルを編集します。
設定項目 | 意味 | デフォルト |
---|---|---|
listen_addr | boltz-auth-servder が待ち受けるアドレスとポート番号。 boltz-slaveからリクエストを受け付ける。 |
:13008 |
boltz-slave.service の設定変更
boltz-slave.service の設定を変更するには、/etc/sysconfig/boltz/slave ファイルを編集します。
設定項目 | 意味 | デフォルト |
---|---|---|
listen_addr | boltz-slave.service が待ち受けるアドレスとポート番号。 boltz-master.serviceからリクエストを受け付ける。 |
:13007 |
auth_addr | boltz-slave が使用する boltz-auth-server の接続先 | localhost:13008 |
max_agents | boltz-slave.service が同時に処理できるboltz-master.serviceからのリクエスト数 | 30 |
log_output | サービスログの出力先。 | file:///var/log/boltz-slave.log |
ログ出力先は以下の形式となっており、利用可能パラメータは(scheme)により変わります。
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scheme | 意味 | 有効パラメータ |
---|---|---|
file | ローカルファイルに出力する | (path) |
net | ローカルのsyslogファイル(/dev/log等)に転送する | (facility), (tag) |
tcp | IPv4またはIPv6のどちらかでsyslogに転送する | (host), (facility), (tag) |
tcp4 | IPv4でsyslogに転送する | (host), (facility), (tag) |
tcp6 | IPv6でsyslogに転送する | (host), (facility), (tag) |
(facility)は、“sys”, “app”, “service”, “security"の4種類です。
それぞれ、syslogのkern, user, daemon, authprivに対応します。
(tag)は任意のものを指定していただけます。
boltz-master.service の設定変更
boltz-master.service の設定を変更するには、/etc/sysconfig/boltz/master ファイルを編集します。
設定項目 | 意味 | デフォルト |
---|---|---|
listen_addr | boltz-master.service が待ち受けるアドレスとポート番号。 BoltzMessenger Gateway からリクエストを受け付ける。 |
:13010 |
grpc_listen_addr | boltz-master.service が待ち受けるgRPC用アドレスとポート番号。 | :13009 |
slaves | boltz-master.service が利用する boltz-slave.service のリスト。カンマ区切りで複数設定可能。 | localhost:13007 |
log_output | サービスログの出力先。 | file:///var/log/boltz-master.log |
unlock_password | アンロックパスワード | 未設定 |
log_output については、boltz-slave.serviceの設定変更を参照ください。
boltz-slave.service を分散する
boltz-master.service は複数の boltz-slave.service を束ねることができます。
host1 と host2 の 2 台を使って構成する場合、host1 に master と slave 及び auth-server を、host2 には slave だけを実行させるように構成します。
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host1 で稼働する boltz-master.service の設定ファイルは以下のようになります。
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host2 で稼働する boltz-slave.override ファイルは以下のようになります。
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BoltzMessenger Gateway は host1:13010 へアクセスするように設定すると、boltz-master.service が両方の slave を使って送信を分散させます。
同一のAPNs HTTP/2認証キーを用いて同一のIPアドレスからインターネットに接続するスレーブは、同一のauth-serverを参照するように設定する必要があります。
BoltzMessenger Gateway のインストール
依存関係の解決
BoltzMessenger Gateway は他のパッケージに依存しています。
rsyslog が無い場合はインストールしてください。
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BoltzMessenger Gateway パッケージのインストール
依存パッケージを解決できたら、BoltzMessenger Gateway パッケージをインストールします。
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BoltzMessenger Gateway パッケージをインストールすると、/etc/boltz-messenger/config.yml に設定ファイルが配置されます。BoltzMessenger の各コンポーネントを別のサーバーへ設置する場合、BoltzMessenger Gateway をインストールしないサーバーには手動でこのファイルを作成してください。
次に、DB のテーブル作成など、初期設定を書き込みます。
boltz-messenger-init は BoltzMessenger を動作させるためのテーブル初期化を行い、設定サンプルを出力するコマンドです。
u オプションは DB 接続ユーザ名、p はパスワード、h はホスト名を指定します。
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boltz-messenger-init コマンドが正常に終わったら、最後に config.yml のサンプルが出力されます。
以下2項目を後の設定で使いますので、控えておいてください。
- admin
- salt
- cipherSeed
- web
- salt
最初のインストール時には、出力をそのまま設定ファイルに書き込んでも問題ありません。
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BoltzMessenger 用ユーザを作成
権限を絞り込んだ DB 接続ユーザ boltz を利用したい場合、以下のように作成します。
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作成したユーザとパスワードを config.yml に反映します。
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/etc/boltz-messenger/config.yml の確認
config.yml は BoltzMessenger で共通して読み込む設定ファイルです。
以下のような構造になっています。
engine:
address: localhost:13009
protocol: grpc
gateway:
mode: back
# apns1
#apns:
# key: /etc/boltz-messenger/key.pem
# cert: /etc/boltz-messenger/cert.pem
# gateway: gateway.push.apple.com:2195
# feedback: feedback.push.apple.com:2196
# apns2
apns:
issuer: **********
keyId: **********
privateKey: /etc/boltz-messenger/key.p8
gateway: https://api.push.apple.com/
topic: com.example.sample.*********
# http v1
fcm:
serviceAccount: service-account.json
url: https://fcm.googleapis.com/v1/
# legacy
#fcm:
# url: https://fcm.googleapis.com/fcm/send
# key: xxx
# senderId: xxx
adm:
tokenUrl: https://api.amazon.com/auth/o2/token
originUrl: https://api.amazon.com
clientId: **********
clientSecret: **********
webpush:
privateKey: (private key string encoded by BASE64URL withuout padding)
publicKey: (public key string encoded by BASE64URL withuout padding)
skipVerify: false
db:
driver: mysql
user: root
password: boltz
address: localhost:3306
name: boltz
admin:
salt: **********
cipherSeed: **********
tempDir: /var/tmp/boltz-messenger
displayTimezone: Asia/Tokyo
triggerUrl: http://localhost:13070/requests
web:
salt: **********
tempDir: /var/tmp/boltz-messenger-web
displayTimezone: Asia/Tokyo
それぞれの設定における意味を次にまとめます。
親キー | キー | 意味 |
---|---|---|
engine | address | boltz-master サービスのリクエスト先アドレス。省略時はlocalhost:13010が設定されます。 |
engine | protocol | boltz-master サービスのプロトコル。省略時は net/rpc、grpc の場合は gRPC を使います。 |
engine | secure | boltz-master サービスとのgRPC通信にTLSを適用する場合は true を指定してください。※1 |
gateway | mode | boltz-messenger-gateway の動作モード(front/back/both のいずれか) デフォルトは back ※2 |
apns | key | HTTP/2 + cert-based: p12 ファイルから生成した APNs 接続用の秘密鍵ファイルのパス |
apns | cert | HTTP/2 + cert-based: p12 ファイルから生成した APNs 接続用の証明書ファイルのパス |
apns | privateKey | HTTP/2 + token-based: APNs 接続用の秘密鍵ファイルパス。(p8ファイル) |
apns | issuer | HTTP/2 + token-based: APNs Issuer (Apple Developer ProgramのTeam ID) |
apns | keyId | HTTP/2 + token-based: APNs キーID (p8ファイル作成時に同時に発行) |
apns | topic | HTTP/2 共通: APNs トピック (アプリのBundle Identifier) |
apns | gateway | APNs リクエストを送信するアドレス。 ※3 |
apns | feedback | [非推奨] APNs フィードバックを受信するアドレス。(バイナリインターフェイスの場合) |
apns | timeout | APNs がメッセージを保持する有効期限(分、指定のない場合3日間) |
apns | skipVerify | APNs 接続時にサーバ証明書を検証するかどうか。通常は false (デフォルト)にしてください。 |
fcm | key | FCM-XMPP or FCM HTTP: FCM 接続時のサーバキー。 |
fcm | senderId | FCM-XMPP: FCM リクエストのSender ID。XMPP プロトコルを使う場合は必須です。 |
fcm | serviceAccount | FCM HTTP v1: FCM サービスアカウントのファイルパス |
fcm | url | FCM リクエストを送信する URL。 |
fcm | timeout | FCM がメッセージを保持する有効期限(分、指定のない場合3日間) |
fcm | skipVerify | FCM 接続時にサーバ証明書を検証するかどうか。通常は false (デフォルト)にしてください。 |
adm | tokenUrl | ADM がトークンを発行するための URL。 |
adm | originUrl | ADM リクエストを送信する URL のオリジン。/以降は含めてはいけない。 |
adm | clientId | ADM トークンを取得するための Client ID。 |
adm | clientSecret | ADM トークンを取得するための Client シークレット。 |
adm | skipVerify | ADM 接続時にサーバ証明書を検証するかどうか。通常は false (デフォルト)にしてください。 |
webpush | privateKey | BASE64URL エンコードされた VAPID 用の秘密鍵(パディングなし) |
webpush | publicKey | BASE64URL エンコードされた VAPID 用の公開鍵(パディングなし) |
webpush | subject | 送信者の連絡先メールアドレスまたはURL(mailto: または https:) |
webpush | timeout | WebPush でメッセージを保持する有効期限(分、指定のない場合3日間) |
webpush | skipVerify | WebPush 接続時にサーバ証明書を検証するかどうか。通常は false (デフォルト)にしてください。 |
db | user | DB ログインユーザ。 |
db | password | DB ログインユーザのパスワード。 |
db | address | DB ホスト名とポート番号を:で区切ったもの(host:3306)。 |
db | name | データベース名。 |
admin | salt | boltz-messenger-init コマンドで生成したランダム値。 |
admin | cipherSeed | boltz-messenger-init コマンドで生成したランダム値。 |
admin | tempDir | 実行時キャッシュ等を保存するディレクトリ。省略可能。 |
admin | triggerUrl | boltz-messenger-gateway が待ち受けるURL。 |
admin | displayTimezone | 管理画面に表示される時刻のタイムゾーン。 |
admin | apnsBadge | iOS 端末にバッジを付けるかどうか(trueを指定すると未読1のバッジが付く) |
admin | defaultUseReserve | 新規送信画面の予約配信にチェックを入れるかどうか (trueを指定するとデフォルトでチェックが入ります) |
admin | defaultUseBandwidth | 新規送信画面の速度制限にチェックを入れるかどうか (trueを指定するとデフォルトでチェックが入ります) |
admin | defaultBandwidth | 新規送信画面の配信速度制御に指定するデフォルト値を設定。 |
web | salt | boltz-messenger-init コマンドで生成したランダム値。 |
web | tempDir | 実行時キャッシュ等を保存するディレクトリ。省略可能。 |
web | displayTimezone | Web版 BoltzMessenger に表示される時刻のタイムゾーン。 |
※1:boltz-master自身には現在 TLS をサポートしていませんので、環境に応じてロードバランサ等をご用意ください。
※2:boltz-messenger-gatewayにはBoltzMessenger Webが用意しているアプリ向けのAPIが実装されており、frontもしくはbothを指定することで起動します。この機能は後方互換性のために残されています。新規の利用はお控えください。
※3:https://もしくはhttp://が指定されるとHTTP/2モードで送信します。
BoltzMessenger で APNs (iOS) へ通知を行う場合
iOS へPush通知を行う場合、config.yml の apns キーを設定します。
この方式は現在非推奨です。
Apple より APNs の legacy I/F ( binary I/F ) が 2020 年 11 月以降に廃止されることが告知されております。
Apple Push Notification Serviceのアップデート
追記
Apple より廃止期限が 2021 年 3 月 31 日に延長される旨が告知されています。
APNs Provider APIの期限の変更
プロトコル | apns.key | apns.cert | apns.privateKey | apns.issuer | apns.keyId | apns.topic | apns.gateway | apns.feedback |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
APNs HTTP/2 + token-based auth | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |||
APNs HTTP/2 + cert-based auth | ◯ | ◯ | ◯ | |||||
APNs binary interface | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
BoltzMessenger で FCM (Android) へ通知を行う場合
FCMへの通知は、fcm.urlの値がhttps://またはhttp://で開始し、 尚且つ HTTP v1 の為の URL か否かを判定して HTTP (legacy) と HTTP v1 を使い分けます。
上記以外の場合は、XMPPプロトコルを使った通知を行います。
プロトコル | fcm.key | fcm.senderId | fcm.serviceAccount |
---|---|---|---|
HTTP v1 | ◯ | ||
HTTP (legacy) | ◯ | ||
XMPP | ◯ | ◯ |
BoltzMessenger で ADM (FireOS) へ通知を行う場合
ADM へ Push 通知を行う場合、config.yml の adm キーを設定し、clientId と clientSecret の2つを設定してください。 それぞれの値は Amazon Developer Console のアプリケーション情報から取得できます。
BoltzMessenger で WebPush (Chrome/Firefox) へ通知を行う場合
webpush に使用する VAPID 用の鍵ペアは OpenSSL を使い、下記の要領で生成します。(boltz-messenger-init コマンドでも生成します)
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生成された public_key.txt および private_key.txt の内容を config.yml に記載してください。また、生成された 4 つのファイルは大切に保管してください。
BoltzMessenger で特定のプラットフォームにのみ配信する場合
apns、fcm、adm、webpush のキーを削除すると、削除したキーのサービスが無効になります。
BoltzMessenger のデータベースに端末が登録されても、無効化したプラットフォームへの通知は実施されず、管理画面にも表示されません。
webpush キーを削除すると、BoltzMessenger Web のウェブアプリケーションは無効になりますが、フロントエンド API はこの影響を受けません。
BoltzMessenger で速度制限を行う場合
BoltzMessenger は engine.protocolをgrpcに設定した場合に、1 秒あたりの通知速度制限をサポートしています。
有効にするためには、engine.address と engine.protocol の値を変更します。
engine:
# boltz-master.serviceのgrpc_listen_addr値を設定
address: localhost:13009
# boltz-master.serviceとの通信にgRPCプロトコルを使う
protocol: grpc
# ロードバランサ等でHTTPSをサポートする場合はtrue
secure: false
設定を反映するため、boltz-messenger-gateway.service を再起動してください。
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起動設定
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boltz-messenger-gateway.service の設定変更
boltz-messenger-gateway.service の設定変更は、/etc/sysconfig/boltz/messenger-gateway にあります。
設定項目 | 意味 | デフォルト値 |
---|---|---|
config | config.yml のパス。 | /etc/boltz-messenger/config.yml |
listen_addr | boltz-messenger-gateway が待ち受けるアドレスとポート番号。 BoltzMessenger Admin からのリクエストを受け付ける。 |
:13070 |
ポートの解放
必要なら BoltzMessenger Gateway がアプリへ提供する API のポートを開けます。
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SELinux 環境下での BoltzMessenger の使用
SELinux を使用しているサーバーに、 BoltzMessenger Admin と BoltzMessenrger Gateway を同居させる場合、SELinux へのポリシー追加が必要となります。
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また、ポート13070以外で動作させる場合は、合わせて以下のコマンドで SELinux にポートを認識させてください。
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設定後、 BoltzMessenger Admin の画面が表示されない場合は以下の点をご確認ください。
- config.yml のラベルが etc_t になっていない場合は、chcon コマンドで修正してください。
1 2
$ ls -lZ /etc/boltz-messenger/config.yml $ sudo chcon -t etc_t /etc/boltz-messenger/config.yml
- RHEL6/CentOS6 系で SELinux が Disabled の状態から、運用後に Enforcing に変えた場合
/var/tmp/boltz-messenger 以下のファイルのラベルを http_sys_rw_content_t に変更する必要があります。
1
$ sudo chcon -R -t http_sys_rw_content_t /var/tmp/boltz-messenger
Software Collection を用いた Apache HTTP Server と PHP のセットアップ
BoltzMessenger Web をご利用の場合、PHP 5.6 のインストールが必要となります。CentOS 標準の PHP はバージョンが古いため別途 PHP 5.6 を入手していただく必要があります。BoltzMessenger Admin は CentOS 標準の PHP 5.3 でも動作しますが、同様に PHP 5.6 をお使いになることを強く推奨します。
CentOS 向けの PHP 5.6 を提供しているリポジトリはいくつかありますが、CentOS 公式の Software Collections(SCL: https://www.softwarecollections.org/) を用いた BoltzMessenger Admin および Web の依存モジュールインストールの方法をご説明します。
SCL を利用するには、以下のコマンドでリポジトリ定義をインストールします。 (SCL から取得されるパッケージの中に EPEL リポジトリ内のパッケージに依存しているものがあるため、合わせてインストールが必要となります。)
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インストールが完了すると、yum のパッケージリポジトリとして SCL (centos-sclo-rh) が追加されます。
BoltzMessenger Admin および Web で必要となるパッケージをインストールします。
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SCL の Apache HTTP Server を有効にし、起動します。なお、設定ファイルは /opt/rh/httpd24/root/etc/httpd にインストールされます。
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BoltzMessenger Admin のインストール
依存関係の解決
BoltzMessenger Web は他のパッケージに依存しています。「Software Collection を用いた Apache HTTP Server と PHP のセットアップ」を参照して SCL から PHP 5.6 をセットアップしてください。
異なるリポジトリからインストールする場合は、「必須パッケージ」の項を確認の上、対応するパッケージをインストールしてください。
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BoltzMessenger Admin パッケージのインストール
依存パッケージを解決できたら、BoltzMessenger Admin パッケージをインストールします。
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BoltzMessenger Admin パッケージは /etc/httpd/conf.d へ BoltzMessenger Admin 用の設定を追加します。SCL を使用している場合は、SCL の httpd24 の設定ディレクトリにコピーする必要があります。
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httpd に設定を読ませるため再起動を行います。
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BoltzMessenger Admin パッケージをインストールしたサーバの URL にアクセスすれば管理画面が表示されます。
(localhost は適切に読み替えてください)
- http://localhost/boltz-messenger/
firewall ポート解放(参考)
BoltzMessenger 管理サイトへアクセスする config を参考程度に記載します。
環境にあわせて修正した上でお使いください。
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BoltzMessenger Web のインストール
依存関係の解決
BoltzMessenger Web は他のパッケージに依存しています。「Software Collection を用いた Apache HTTP Server と PHP のセットアップ」を参照して SCL から PHP 5.6 をセットアップしてください。
異なるリポジトリからインストールする場合は、「必須パッケージ」の項を確認の上、対応するパッケージをインストールしてください。
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BoltzMessenger Web パッケージのインストール
依存パッケージを解決できたら、BoltzMessenger Web パッケージをインストールします。
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BoltzMessenger Web パッケージは /etc/httpd/conf.d へ BoltzMessenger Web 用の設定を追加します。SCL を使用している場合は、SCL の httpd24 の設定ディレクトリにコピーする必要があります。
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httpd に設定を読ませるため再起動を行います。
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ウェブプッシュ機能を使用するためには
ウェブプッシュ機能を使用するためには追加で以下の設定が必要です。
- /etc/boltz-messenger/config.yml に webpush の設定が必要です。「/etc/boltz-messenger/config.yml の確認」に記載のある、VAPID の公開鍵・秘密鍵を設定してください。
- https で BoltzMessenger Web にアクセスできるように設定する必要があります。httpd やリバースプロキシの設定などで https でアクセスできるように構成してください。
上記の設定を加えた上で、BoltzMessenger Web パッケージをインストールしたサーバの URL にアクセスすれば BoltzMessenger フロントエンドウェブアプリケーションが表示されます。
(localhost は適切に読み替えてください)
- https://localhost/bm/
firewall ポート解放(参考)
BoltzMessenger フロントエンドウェブアプリケーションへアクセスする config を参考程度に記載します。
環境にあわせて修正した上でお使いください。
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アンインストール
BoltzEngineのアンインストール
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BoltzMessenger Gatewayのアンインストール
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BoltzMessenger Adminのアンインストール
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BoltzMessenger Webのアンインストール
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